さわやかトラウマ一人旅日記

音楽が好きな30代男がぼっちを極めるため、世界や国内をヤケクソ気味に一人旅をしたその記録です!

さわやかぼっち旅行記9.ミャンマー編 洞窟でおじさんぼっち

ピンダヤダンジョンへ
早速洞窟寺院に入ることにした。シュエウーミン洞窟寺院はミャンマー内でも有名で、熱心な信者の方が国内外から集まってくるらしい。全長150メートルの自然にできた鍾乳洞で、全8094体の仏像が納められている。
ここを知ったのは「地球の歩き方」で、この洞窟内の地図みたいなのがあって、迷路や「汗をかく仏像」「願い事を叶える仏塔」「女神のプール」「黒土の丘」なんていう場所が書いてあってカッコイイ!なんかファイナルファンタジーみたい!と思ったのだ。それだけでここまで来るなんて、ミャンマーの方にバレたら申し訳ない気がする。
それでも宗教を信ずる心は無いのだけれども、宗教的なもの、概念や歴史、そして芸術は好きだったりする。このような場所も興味はすごくある。
外国人料金は5ドルで、別途カメラ撮影料を払う。別にお金を払う分にはなんにも文句はないのだけれども、いちいちドル払いなのをなんとかしてほしい。でもミャンマー通貨のチャットの方が最近どんどん値が上がっている…というかドルの価値が落ちているので、もうすぐこういう状況も変わるかもしれない。
まずは大きな空間の中に出た。天然の洞窟ということで天井は見えないくらいに高く、どこまでがわからないところにまで金色の仏像が埋め尽くされていた。
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まずはミャンマーの宗教施設の中心にである、パヤー(仏塔)がある。仏塔に向かって屈んで頭を下げ祈る人も何人かいる。ひたすら邪魔をしないように存在を消す。
何かの意味があるのかはわからないが、迷路のようになって、大小様々な形と表情の仏塔によって、道が作られて、行き止まりになったり、ちょっとした空間ができていたりする。平日ということもあるのか、あまりというか全く人がいない。たまに観光客らしき人がいるが、裸足で歩いている音で存在に気づくくらいに静かだ。ただ、パヤパヤ〜という音が聞こえて「おお ついに聞こえたこれが神の声か」と思ったが、入り口の受付のテレビの音だった。
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迷路の途中にはこんな感じで謎の空間がある。どうやら瞑想のための部屋らしい。
「そうか」と思って、座って瞑想したりなんかしてみる。しかしやはり邪念と世俗に塗れた俗物である自分には難しい。妄想なら得意なんだけど…
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51万2028体の仏像のある柱 らしい。
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「瞑想室、隠者の洞窟」というところがあるらしく、「どこだろう」と探していたのだが、なんだか実際の場所と地図とでちょっと違う気がする。そうすると「ブチっ」と行って突然目の前が真っ暗になった。ミャンマー名物停電だ。
実はバガンのホテルでも何度も何度も停電になったのだ。そのたびにクーラーが消えるのはいいといして、ブレーカーみたいなものまでいちいち落ちるので、靴べらで押して直していた。結構頻繁に起きていて、どうりで大規模な工場が無いわけだなと納得する。
わりとすぐに停電時用の電球がついて、そのうちにすぐ治った。結局「隠者の洞窟」は見つからなかったが、なんだか「スカイリム」みたいで楽しいなと思った。
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名物らしい「汗をかく仏像」 
この汗を体に塗ると、幸福と美しさが手に入るらしい。さっそく触ってみるとすこししっとり、ひんやりしている。汗という感じのものはない。というか、この仏像の横が奥の鍾乳洞の入口で、そちらから物凄い湿気のある空気が流れてきて、床はかなり濡れている。なんだ汗っていうか湿気じゃーんと思って…はいけないですよね。すみません。
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奥まったところに行くと、かなりの湿気で少し呼吸が苦しい。滑る床もなんども転びそうになる。ただし鍾乳洞はキレイでコウモリでもいそうな雰囲気だけど、いなかった。

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「願い事を叶える塔」
それだけだとフ〜ンそうなんだって感じだけど、これのすぐ近くに「願うだけで望みを叶える塔」というのもあった。
願い事を叶える塔にヘラヘラ祈って、そのあとに「願うだけで望みを叶える塔」があるなんて、なんだか見透かされているような気がして、強烈な皮肉のような気がする。
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女神のプール。らしい。えっ?コンクリートのような気がするけど、きっと女神のプールなんだろう。本来はガイドさんに解説されたら、ふんふんなるほどと言えるものがあるに違いない。

 

奥のほうは呼吸が苦しくなってきたため、早々に戻る。
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甘ロリ風の傘を持った仏像を発見した。カワイイ〜

 

その後は少し中でぼーっとしたり、賽銭箱にお金を入れたりした後に外へ出た。
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猫がいた。カワイイ。すぐ逃げちゃった。
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車に帰ると、ドライバーさんが何かを食べる仕草をした。あらかじめ予約をしてある外国人旅行者がいくような綺麗なレストランに連れて行ってくれた。
ほんというと地元の人用のところへあえて行きたいのにとも思ったけど、まあ仕方ない。
湖のほとりにあって眺めがキレイだった。
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ミックスベジタブルなチャーハン、でも味は悪くない。
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ピンダヤはこぢんまりとしていて、なんかいいところだった。
車から見えた光景で、日本にあったら●●天然記念物とかになりそうな勇壮な大木が何本もドーンと道端にあった。その後ろにはおそらく学校のような施設があった。あの大木の下で子供の声を聞きながらぼーっとしたり、湖を見たりするのも楽しいかもしれない。涼しくて過ごしやすいし、何件かホテルもあるみたいなのでまた来たいなと思った。

 

この後来た道を帰り、またひたすら美しい車窓にため息をついた。
空港付近まで1時間半、空港から今日宿を取ったニャウンシュエという街まで約40分、いい加減車窓を見るのも飽きつつある頃に、街に到着した。外国人はここで入域料を払わなければいけない。それは5ドル。公的機関だしお金崩すつもりでここで最後の100ドルを使って払ったところでこの後のトラブルの予兆になるとは、この時は気づきもしなかった。
ほんとバカ。。。

 

ピーク過ぎたパッとしないホテル
インレー湖観光の拠点となるニャウンシュエに到着した。観光客も多いこの街は宿泊施設も多い。この街の中、そして湖の上のホテル。湖の上だとあんまり自由が効かないかな?と思い、この日は街に泊り、明日は湖の上のホテルに泊まることにしたのだ。
湖上のホテルはせっかくなので景色がキレイそうなホテルにして、この日は割りと安いホテルでいいやと思って適当にとった。しかし適当すぎたかもしれないと着いてすぐ思った。
フー・ピンホテルは、昔に全盛を誇った「元」高級ホテルで、昔はさぞかし流行ったのだろうという面影をのぞかせる。完全に没落したわけではなく、湖の上に出来た系列のホテルは繁盛しているっぽい。
しかしホテルには自分以外に客の気配が無いような気がする。そういえば名前やインテリアの雰囲気がちょっと中国っぽい。中国からのツアー客が中心なんじゃないかと推測する。
部屋は比較的ちゃんと掃除がしてあってキレイだけど、施設が古い!エアコンなんて生まれてはじめてみるタイプ。まあでも元々涼しいし、エアコンはあんまり使わないので問題ない。
典型的なアジアの安宿って雰囲気は悪くないけど、今の時代これで37ドルは高い。せいぜい17ドルってところだ。
フロントにいる従業員や中にいて箒で庭を掃除している子たちがやたらに若い。きっと親が働いていて、子供も給料がもらえるかどうかはわからないけど、手伝い感覚で働いているに違いない。
フロントの中の一番えらい感じのおばあさんに明日のボートチャーターの事を相談する。ガイドブックに乗っていた通りの値段なので、そのまま決める。

 

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ニャウンシュエの街は思った以上に人が多くて賑やかだった(※写真は人が少ないところです)マーケットに入ってみるも、もう終わりかけでさみしい感じだったが、昼間はもっとにぎわうんだろう。

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ネットカフェに行った後、夜は地球の歩き方に乗っているカレー屋さんに行ってみる。ここで現地に住んで、ここには休暇で来ている日本人の方と少しだけ話しをする。ミャンマーの生活は大変だが、楽しそうでもあった。カレーは美味しかった。
夜はやっぱり暗い。あらかじめ買っておいた懐中電灯が初めて活躍する。
この後、所持金を確認してみたら少しさびしいことになっていた。
ドル、チャットともに、少しさみしい。円はあるんだけど…。円は全く使えないし、ATMもなく、クレジットカードも使えない。もう一度数えてみたら、なんとかなりそうな気もしてきた。
とりあえず、寝る。