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さわやかトラウマ一人旅日記

音楽が好きな30代男がぼっちを極めるため、世界や国内をヤケクソ気味に一人旅をしたその記録です!

おじさんぼっちでローマの休日~イスタンブール編4 妄想アヤ・ソフィア

イスタンブール 2013イスタンブール・イタリア編

行列ミステリアス

トプカプ宮殿を出た後、ザクロの生ジュースを飲んだりして小休憩を取った。ザクロって人間の味がするって言うのを思い出して飲んだりした。あれ?僕が食べたのと味が違う‥その逸話は嘘かな?なんて思った。なんて嘘ですよアハハ

その辺に座って飲んでいると長い長い行列が見えてきた。アヤソフィアの行列はさっきより長くなっていた。朝一より少し時間が進んだ方が列は短くなるかなーなんて考えていたけど甘かった。

 

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覚悟を決めておとなしく並んだ。並んでいると物売り(変なおもちゃ)や英語のガイドをしますよというセールスをしている人が来る。並んでいるからその場から逃げられない。こういうのは止めてほしい。ただ、少しは分をわきまえているのか、やりすぎないようにしているのか、あまりしつこくなかった。15分くらいで門の入り口まで列は進んだ。

そこで気づいたのだが、並んでいた長い列ともう一つ列があり、もう1つの方は列が凄く短い。その先には両方同じようにチケット売り場があった。 よくこういうところは団体用と個人用で入り口が分かれていたりするが、特に表記はなく、見た感じ変わらないような気がする。 もしかしたら本当はこちらの列にも並んでいいんだけど、みんな長い列の方になんとなく並んで結果的に更に長い行列になっているだけなのかもしれないと推測する。 なんで誘導しないんだろう?日本で同じことが万が一起こったら「○○寺院、行列の偏り誘導せず 参拝者から苦情」なんてMSNニュースとかで配信されるレベルの事態だ!なんて考える。まだ日本を出て1日目なので、思考が日本のまま。ここは日本じゃない。長い方に勝手に並んだ人が悪いのだ。

 

美しすぎて…発狂シタ中年ノ私ガ…

アヤ・ソフィアでもオーディオガイドを借りた。ここでも日本語がある。本当にありがたい。先人たちのお陰である。でも英語ガイドでも大丈夫なように頑張りたい。頑張りたいと思ったことは頑張らない主義(言い訳)なので、やっぱり頑張らない。本当に自分には問題があると思う。

そんな邪念を吹き飛ばすように、アヤソフィアのモスクでも、大聖堂でもない巨大な空間が目の前に広がった

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 お・・・おお・・ 

 

 私は言葉を無くした。巨大な空間からはまるで神の啓示のように光が溢れて細部にまで施された装飾を映しだしていた。天井と呼ぶにもふさわしくないほどの高さと壮麗なドームは、まるで天国にある空のようだった。

ただ単に美しいだけではない、歴史の重みと変遷を感じさせた。

360年(日本は古墳時代)にローマ帝国によって建設されたのが最初であり、その後焼失や崩壊を繰り返し、今の形に近くなったのが537年(日本はやっぱり古墳時代!!!!!!)

その後も崩壊や、増改築や部分的な焼失を繰り返しつつ

1453年、当時の東ローマ帝国オスマン帝国に侵略され、コンスタンティノープルイスタンブールとなり、このアヤソフィアもキリスト教の大聖堂からイスラム教のモスクに変えられた。

その後、オスマントルコは崩壊して、今のトルコになった時に宗教施設では無く博物館として公開されるようになったのが、今のアヤソフィア。

この街の変遷の中で、気の遠くなるような時間に佇んできたのだ。歴史が違うし、言葉にはできない重さが自分に迫ってくる。宗教的なもの?とはまた違う。

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 神…

私は神…?

幼き頃は私は神だった。

いつのまにか卑小な自分に成り下がっていた

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本当の神はもういない

本当の私はもういない

目を覚まさなければならない

永遠の暗闇からの覚醒とは永遠の悪夢の始まりなのだ。

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オスマン帝国はこの場をモスクにした後も、キリスト教のモザイク画を破壊することはせず、漆喰で塗りつぶした。そのおかげで比較的良い状態で今日もその絵を見ることができる。

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長い長い坂のような通路を上に行くと、2階へ登ることができる。

  

コンスタンティノープルの鐘 

王様が立つような一階や周りを見渡せるバルコニーがあった。

東ローマ帝国オスマン帝国の王達も、ここに立ったのだろうか

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 ふとすると、どこからか声が聴こえた。懐かしい声だ。

「クリュソストモス 目を覚ましなさい 長きに渡る眠りより覚醒するのです」

「誰だ?私は日本人だ。クリュソストモス、その者の名前は知らぬ」

「おお、クリュソストモス。あなたはクリュソストモス。その名はクリュソストモスなのです。心に揺蕩う、もう一人のあなたを見つけ出すのです。永遠なる時の中から、本当の意識を探り当てなさい」

「わ、私がクリュソストモス?止めてくれ!」

「この場がコンスタンティノープルであり、我が父なるイエスがこの場所を司っていたころ、あなたはここのいたのです」

「・・・」

空間が回りだし、何かが自分の身体を取り囲み、時空を歪めはじめた。

気がつくとアヤ・ソフィア…そう異教徒に穢される前の我が神の宿るアヤ・ソフィア大聖堂だった。時は1453年。汚らわしい蛮族であるオスマン帝国が、最強であり絶対的な領域である我が東ローマ帝国を犯し始め、その血でこの都が満たされようとしている時であった。

「おお、汚れた野蛮な動物どもめ!その泥のようなくすんだ目で私を見るな!」 

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「クックックッ… 聖職者であり、この国を代表する騎士であるクリュソストモス。あなたは現実を知らなければならない」

「何を?ぬかせ!」

私の名は…クリュソストモス。滅亡が目の前に迫る誇り高き東ローマ帝国の徒花。そして王への永遠なる誓いを刻んだ十字架を持つ者、それはこの帝国では「大志」を意味する。

「クリュソストモス殿…あなたの命は、アッラーに導かれて望む場所へ到達しようとしている、今!それが今になるだろう。」

「異教徒どもめ!誇り高き我が帝国のに蹴散らされるがよい!」

しかし、その数は増えクリュソストモスの命は、ポスポラス海峡に消えゆく海の泡のように消え失せようとしていた。異教徒達の短剣が彼の身体を貫いた。

「あゝ 神よ」

その瞬間、クリュソストモスの耳や意識、即ち「すべて」にある声が満たされていた

「神ですか あなたは」

「おお、クリュソストモス聞こえますか」

「あなたは、あなたは」

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「私は神に仕えるもの。または神ではないもの。または神の御心を代するものです。ききなさい。クリュソストモス。誇り高きあなたの大志は、神によって次世へ運ばれます」

「おお 転生、転生をわたしに」

「しかし、神ともいえどもその先の光を正しく示すことはできません」

「あなたは、遠く遠く、しかし神の意味が見えないその時に、新たな生命となり、またこの世を彷徨うものとなり得るでしょう」

「・・・」

「クリュソストモス。それは東、ここより東の国、陽がいづるその国にあなたは、新しいあなたとなります。」

「神よ、感謝します」

「おお、クリュソストモス。目をお閉じなさい。そして、あなたは必ずここに帰ってくるでしょう」

「おお、おお」

「クリュソストモス、あなたは・・・」 

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「Are you OK?」白人の中年女性が心配そうに声を掛けてくれた。

僕は気づいた。「あーオッケー オッケー ノープロブレム」 微笑んで女性は去っていった。

しかし僕は震えていた。僕は・・・クリュソストモスなのだ。自分の命は産まれる前からつながっていた。スカイゲートで安いからとなんとなくここまで来たのは、「なんとなく」ではなく、転生であり、宿命であり、思し召しだったのだ。

僕は泣いていた。

「私の名は…クリュソストモス」

王の元で「大志」を刻んだ聖職者。それが私だ。

ここに還ってくるのは運命であり宿命。すべてがつながった。

「私の名はクリュソストモス」

誇り高く呟いた。

目からは涙が溢れていた。

神よ。

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〜完〜

 

 

 

サバサンド

ということで満足したので、外に出て名物の「サバサンド」を食べに行くことにした。

微妙に時間があったので、サバサンドが食べられる橋のあるところまで、トラムには乗らず歩いていくことにした。

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味のある街並みは歩いていて楽しい。今日のこの後イタリアに発つなんて信じられないくらい、僕は満足していた。なんだったらもう日本に帰ってもいい。とちょっと思った。もちろん思っただけ。僕はこの街が好きだと気づいた。

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イスタンブールを代表するB級グルメ。バルック・エクーメイ日本人的な通称は「サバサンド」

色んな口コミを見る限りなんだか美味しそうで食べたくなったのだ。

旧市街と新市街を結ぶ橋のたもと、広場に船を横付けして、その上でサバサンドを作って出している。ちょうど昼どきだったので、結構混んでいる。

この船が凄い!河はフェリーやら何やらがブンブン走っているので、船が揺れる揺れる。おもちゃの船みたいに揺れる。サバサンドなんて作ってる場合じゃないんじゃというくらい揺れている。

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バルック・エクーメイ、プリーズとか言えば通じるかななんて思っていたら、店員が僕を見るなり「サバサンド!サバサンド!」と叫びはじめた。

ふと横を見ると8人くらいの日本人のグループがいた。そういうことか><

まあ日本人なのは紛れも無い真実なのでアッハッハーサバサンドサバサンドとかヘラヘラしてお金を払った。

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 味はB級グルメ!って感じで美味しかった。塩味がついていないっぽいので、思いっきりかけた。レモン汁も沢山かけた!美味しい!サバもおいしい。B級グルメ最高!

 

河から見えるのは昨晩歩いたタクシムがある新市街。本当にいい天気で、空も街も河も(そんなにきれいじゃないけど)美しい。 来てよかった。 そして絶対来るイスタンブール

「私の名はクリュソストモス」

僕はそっとつぶやいた。

そして、また泣いた。

さよならイスタンブール