さわやかトラウマ一人旅日記

音楽が好きな30代男がぼっちを極めるため、世界や国内をヤケクソ気味に一人旅をしたその記録です!

千葉勝浦その5 お茶の間で「きわめて印象的な少女」ら、と語らい

かつおを食べた後、そのまま「お茶の間ゲストハウス」の宿泊者、僕と夫婦とお手伝いの2人と、「お茶の間」でお話をした。

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例のT氏が「最近、珈琲豆に凝っているんです」と持ってきた珈琲豆をみせてくれた。自分で煎っていることのこと。「食べてみたい」とお手伝いとしてきたらしい若い女子が言い出して「こんなの食べてもおいしくないですよ」と言うも、彼女はつまんだ。

「香り高い香ばしいチョコレートみたいでおいしい」という批評に、皆うなずいた。僕もつまんだけど「香り高い香ばしいチョコレートだ」という感想だった。

そして、さらにここで煎るとのこと。煎り器を持ち出してカセットボンベで煎りだした。

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ひたすらにT氏はコーヒー豆の入ったものを振って振って振っていた。振り続けるのが趣味なのだろうか。火を熾すための板も凄かった。よくわからないけど、面白い人だということはよくわかった!

 

更に、謎だった「若い女子」の正体もわかった。この子は17歳の女子高生。もう少し大人かと思った。ここのオーナー夫人とお母様が知り合いらしい。今日はお手伝いとして来たとのこと。この翌日に実際にお手伝いもしていた。

この子はほんとうに変わった子だった。めんどうくさいので箇条書きをする。

  • 高校は特殊な学校
  • そこは、毎日行かなくてもいいところ
  • でも毎日通っている
  • 携帯電話は持っていない
  • インターネットはいっさい見ない
  • テレビは見ない
  • 芸能界には興味ない
  • 好きな有名人とかもいない
  • もちろんスマートフォンも持ったことない
  • TwitterもLINEも当然知らない
  • 音楽も聞かない
  • 本は「料理が好き」なので料理本を少し
  • 専門学校に行きたいけど、学費のことで諦めるかもしれない
  • アルバイトはしている
  • アルバイトはスーパーのレジで、ふつうに仕事はしている感じ
  • アルバイトの給料は使わずに全部貯めている
  • お客さんには大人っぽいねーと言われたりする
  • 友達は普通にいる
  • 「友達と何の話をしているの」と聞かれると「何の話してるのかなんてよくわからない」と言われ、僕は至極納得!確かにそうだ…。

こんな子なんです。

 

みんなが、お茶の間で、話の合間にスマートフォンをいじりだし、僕も見たりしているとき、彼女はずっと、上の方を見たり、どこかを見たりしていました。「何をやっているの」と聞きたかったけど、何もしていない。それでいいんだな、と、思った。

こういうのが、本来の人間の姿なんだなーと。電車ではみんなずっとずっとスマートフォンを見ている、かろうじて5%くらいが本、あとは音楽を聴いて虚空を眺めているか。僕は後者です。

でも、こんな大人たちに囲まれても、全く動じない、強く自己主張をしたりしない。若さを強調したり、意識したり、することもなさそう。きわめて印象的な少女でした。

 

僕が「テレビとかインターネットとかクソばっかりだから見なくていいよ!」と言うと「クソ!!www」とクソにすごく反応していました。クソとか好きとか、そういう普通のところもあるんだなーなんて、思ったりした。

 

こういう旅っていいなあと、思いました。旅でのひとときになる、もしかしたら最後になるかもしれない、でも最後ではないかもしれない出会いというものは、本当に良いものだとしみじみ、しみじみです。

 

続く

 

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