さわやかトラウマ一人旅日記

音楽が好きな30代男がぼっちを極めるため、世界や国内をヤケクソ気味に一人旅をしたその記録です!

北海道逃避行2013 その20(最終回) 旭山動物園~旅の終わり

カラスと格闘

いよいよこの逃避行も最終日になった。ホテルをチェックアウトして旭山動物園に向かう。

おじさん一人で動物園。今更どうということもない。動物は好きだし、せっかく旭川に来たのだから行ってみようというそういう気持ちで向かった。

動物園までのバス停へ向かう。途中フッと耳の横を何かが通り過ぎた。後ろからやってきて自分の前へバタバタと通り過ぎる。鳥だ。カラスだ。かなり驚いた。カラスは誇らしげに電柱に止まってカアカアと鳴いている。

なんだ変なカラスだな。気にせず近くのバス停で動物園行きのバスを待っていた。すると「キャッ」と後ろから女の人の声がした。さっきのカラスがまた人を襲っていたのだ。なんて奴だ。人間を馬鹿にしている。

しばらくして、バスまで少し時間があるのでコンビニに行くことにした。するとまたカラスに襲われた!思わず石を手にとった。ぶつけてやる。ぶつけてあいつを殺してやる!これから動物園に行くというのに動物に対する殺意が目覚めてしまった。カアカアと電線に止まるカラスをめがけて石を投げてみる。しかし当たらない。コントロールが悪すぎてかすりもせずカラスはそのまま悠然と佇んでいた。

何やってるんだ。そんな旭川の朝であった。

 

旭山動物園

ということでやってきました。旭山動物園。市内からバスで20分ほど?いろいろな成り立ちがあり、評判のこの動物園。おじさんが一人でなんとなくやってくるくらいの有名なところ。今更解説はいらないだろう。平日なのに開場を待つ人がそれなりにいた。まだ夏休みではないと思うのに子供の姿も。そしてやはり外国人の観光客の人も多いみたい。

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開場待ちでそのあたりをうろうろする。入り口すぐ近くの駐車場と、道路を挟んだ駐車場があり、近い方が有料で、道路を挟むと無料らしい。ただし、誘導する人は有料の方にいるためか、つられてみんな有料の方に入っていく。セコい商売だなと思った。

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 少し奥まった方の入り口から入場した、ペンギンのいる建物にはなんと一番乗りでは入れた。この後にわらわらと人がやってきたので、人がいないこの画像は結構レア画像のような気がする。ペンギンは可愛かったです。

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行動展示がここの特徴とのことですが、このシロクマたんの行動は悲しかったです。左→右→手を挙げる を延々とループしてるんです。行動展示ということで、上から見ても下から見ても、延々と同じ行動をしていました。胸が張り裂けそうでした。自分で好んで来ている時点でそんなことを思う資格はないとはわかっているけれども、これは彼なりの「抗議」なのではと思わず考えてしまった。

 

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ここまでリラックスしてると和むんだけどな~

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可愛い!白くて美しいユキヒョウ。この場所が好きでずっとここにいるみたい。隣で一人のおじさんが高級カメラ片手にずっとこの子の名前を呼んでシャッターチャンスを狙っていた。やる気があるという点でこのおじさんの方が人間的に上だと思った。

 

ひと通り見たらまだ2時間くらいしかたっていなかったけど、もう見るところがないので、帰ることにした。

旭川市内でラーメン食べたりウロウロして、札幌経由で新千歳まで向かう。札幌に特急が着くと、いきなり目の前の椅子が回転しはじめた。iPodを前の席に入れていたのでイヤフォンがいきなりドーンと伸びる。回転させた男を睨みつけると「札幌で!札幌で電車の向きが変わるから!」とのこと。そんなの知らねーよ!と思いつつも自分も席の向きを粛々と変えた。

新千歳空港で時間があったので、空港内の温泉に入った。綺麗だしとってもキモチよかった~お勧めです!やっぱり北海道って最高!

 

旅の終わり

成田に着くとすっかり夜になっていた。国内線で成田を使うのは2回め。夜の成田から帰るとなると、いつもリムジンバスを使う。単に到着ロビーから近いということもあるが、バスからの車窓がすごく好きだから。

永遠の漆黒のような千葉を抜けるとまずラブホテルが目について、それから単調な風景が続き、そしてベイエリアの広がりのある夜景で圧倒される。

東京の夜景がすごく久しぶりに感じる。見たかったような見たくなかったような複雑な気持ちでそびえ立つ光の街を見ていた。

いよいよ都心にさしかかると高速の真横にビルが見える。オフィスが見える。ついこの間まで見ていた風景。その中に自分がいるような気がした。

その瞬間、光が滲んで四方に広がり何も見えなくなった。目を閉じるといつの間にか膝の上で握っていた手の甲にぽたんと雫が垂れた。

僕の旅はこうして終わった。

 

北海道逃避行2013 終わり