さわやかトラウマ一人旅日記

音楽が好きな30代男がぼっちを極めるため、世界や国内をヤケクソ気味に一人旅をしたその記録です!

さわやかぼっち旅行記10. ミャンマー編 インレー湖ショッピング大会

停電で目覚める
早朝にドスン!という大きな音で目覚めた。
ドスン!に対してなにかがバチバチ!と反応して、その結果なのかどうかは不明だが、付けたままにしておいた大きな扇風機が止まった。停電だ。
なんだまたか、と思った。ドスン!が一体何なのか、今でもわからないが、それからまた少し寝て、もう一度目が覚めたら電気は通っていたので、問題ないだろう。
いつもはそれほど早寝早起きではないけど(夜更かしタイプでもない)この旅に出てからというものの、夜は9時には寝るし朝は5時半には起きていた。夜は街も暗いし酒も飲まないので、やることがない、というよりかは、慣れない環境で疲れるのかすぐ眠ってしまう。
今日は8時半にチェックアウトして、そのまま宿の用意したボートでインレー湖観光をして、そのまま湖上のホテルに泊まる。
しばらく朝の街をうろうろしてみた。今日も湿気も少なくて過ごしやすいが、やっぱり雲が多い。もしかしたら雨が振りそうな気配すらある。
「ボートの上は傘をさせないので、カッパの持参をおすすめします」と代理店さんが用意してくれた注意書きに書いてあった。来る前に東京のコンビニでその事を突然思い出してカッパどうしようかな買おうかなでも荷物になるかなとかウジウジ考えていて、気がついたらもうミャンマーにいたのだ。つまり持って来なかった。
あーあ降ったらどうしようなんて考えつつ、朝食の会場に行った。

 

昨日から「今日の客は自分一人疑惑」をこのホテルに対して持っていたのだが、もしかしたら、本当にそうなのかもしれない。テーブルセッティングがされているテーブルは1つだけで、後はディナー用のテーブルセッティングされているところと、何も置いていないテーブルだけだった。やっぱり…
そうすると、山崎裕太風ミャンマー人の少年が「オムレツでいいか」とか英語で聞いてくる。あまりの子供っぷりにビックリしてしまった。ミャンマー人の男性は日本人から見ると、体が小さいが気がする。だから余計に若く見えるのだろう。妙に落ち着いてるし…でも年齢を聞く勇気は僕にはなかった。
まずいオムレツに、普通のトースト、コーヒー、果物。うーん。謎のジャム的なものは美味しかった。今回お願いした代理店以外のところでこのホテルの説明欄に「朝食ではシャン料理がいただけます」なんて書いたあったのは忘れよう。



チェックアウトの時間になる。ボートチャーターの料金をドルで払う。
そうすると、「これは使えないわ」という感じでフロントの女の子が支払いの中のドル札を戻してきた。
事前に旅行記で、見ていた光景だ。ミャンマー人はドル払いの場合、折り目があったり、汚れていたり、要するに「ピン札」以外は受け取らないらしい。
今まで持っていたドルは羽田空港で両替した美しいピン札だった。それが昨日のニャウンシュエの入域料5ドルに対して100ドルで払った時に、ピン札じゃないのが混じっていた・・・というかほとんどピン札じゃなかった。
やばい、どうしよう、とりあえずボートチャーターは問題なかったものの、ミャンマーはあと2日いるのだ。なんだか見通しが悲しくなってきた。
いや、明るく元気にがんばろう!
僕は自分に言い聞かせた!
明るく元気にがんばろう!
ここ数年、東京で散々な目にあってきたので、ミャンマー旅行で多少大変、なんてのも大丈夫な気がする!
大丈夫きっと大丈夫!ごっちんもそう歌っていた。彼女はあんまり大丈夫ではなさそうだったけどいや、大丈夫きっと大丈夫!



ボートツアーへ
ボート乗り場は歩いてすぐだった。無愛想な船の運転手が荷物を運んでくれた。
ほんとに無愛想というか、やる気がないというか、接客業には向いていないタイプ。笑顔の素敵な昨日の車の運転手さんが懐かしい。
ボートは結構大きく、小さな椅子とライフジャケットがついていた。ボートの偉い人みたいなのが、英語で「今日はどこどこに行きますよ!」と説明してくれたが、僕に聞かせるというより毎日のように言っているのをただ繰り返しているだけで、何を言っているのかわからない。
インレー湖のボートチャーターして行くところはだいたい決まっているらしい。今日もだいたい基本通りといったところ。



インレー湖は縦長の湖で全体的に浅い(年々縮小しているらしい)。面積は大体琵琶湖の3分の1だから、国土の広いミャンマー的にはそれほど大きくないけど、湖としては結構大きいほうだ。浅さを利用して、湖上に住む文化もあり、今日いくような大きな寺もある。
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空模様がやっぱりよくない。上の写真が一番晴れている時に撮ったもの。
しかし、湖の涼しい風と、緑きらめく山々と水の光景は美しい。
思えば湖の上でボートに乗ったのなんて初めてかもしれない。
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インレー湖の主要産業といえば、観光、、、なのだが、今でも片足で船を漕ぎ湖の草を取る独特の漁が盛んらしい。別に観光用のデモンストレーションというわけでもなさそう。
シャッターチャンスを掴むのが難しく、結局片足上げて漁をしている写真は上のしか撮れなかった><
他の旅行者の皆さんはちゃんと撮れているので、そちらを御覧ください><
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20分程南下すると、家々が見えてきた。水上からかなり高いところに家があり、電信柱もあったりする。
よく見ると看板を出している店の建物もあり、生活感が溢れている。彼らにとっては水も土も同じということだろうか。
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どぼん!と勢い良く飛び込む音が聞こえたと思ったら、大人がみんなで川に入っていた。もしかしてシャワーも兼ねているのだろうか。そういえばインレー湖とGoogleで検索すると検索候補が「インレー湖 臭い」と出てくるので相当臭いのかと思っていたが、特に臭いということはなかった。ちなみにトイレやっぱり直でバーンらしい。

 

ショッピング大会
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まずは織物をしている織物の工房に着く。水の上にある、本当に生産しているっぽい雰囲気。
英語で説明された後に、セールスが始まる。あーこういうの苦手。
これはボートで連れてきた人に契約があって、お金がはいるのか、とか考える。
別に商品は悪くないと思うのだけれど、自分が買うという必然性が考えられない。何人かで来ていればもう少し楽だなのだが、こういう時ぼっちだと辛い。
結局こういうこところをいくつか回った。銀細工のところと、和紙のところ、もう1つあったような気がするけど忘れちゃった。
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銀細工は、魚の銀細工のものが名物らしい。ここでも女の子にセールスされて正直疲れてくる。こういうのが好きな人はいいのだけれど。今思うと、買ってもよかった(結構可愛かったけど)んだけど、お金が心配だったのと、なんとなく買う気分じゃなかった。買う気分とかそういうのを考えている時点で、自分はショッピングに向いてない。お金うんぬんというより、購買意欲があまりないタイプの人間なのかもしれない。
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和紙やらなんやらを売っているところは、和紙を作るところを若い女の子が実演してくれる。昔、和紙の体験教室でやっていたのとあまり変わらない。若い女の子二人が例によってスーベニールをセールスしてくる。花の入った綺麗な和紙のノートがキレイだなと思ったので買った。またドル札が汚いと受け取りを拒否される。いい加減疲れてくる。
買った後、疲れたのでその辺に座っていた。よく見ると首長族の女性が3人いた。観光用としてここにいるらしい。黙々と縫い物をしている。頼めば写真とかを撮らせてくれるのだろうが、例によってそういう欲が薄いし、なんとなくこういうのが好きではない。人間を見世物にするなんてとか少し考える。そういう自分も偽善っぽくて嫌になる。笑顔で写真をお願いして、彼女達が作ったものを買うのが一番良いのはわかっているのに。
僕をセールスした若い女の子二人も暇そうにその辺に座っていた。僕以外客はいない。
ボートの運転手の男は、ここの主のような女性と話し込んでいた。
なんとなく若い2人に話しかけてみた。
「君たちいくつなの?」「16歳」「17歳」
「フ〜ン 姉妹なの?」「そう」 「あの人はあなたたちのお母さん?」
「違う」「へえー 怖い?」「アハハ 怖い」
なんか冷めた感じで、淡々と答えていた。いったい彼女達はどういうかたちでここに雇われているのか。やはり政府なのか。そういうえば少数民族の3人とこの子達は全く話もしていなかった。

 

ファウンドーウー・パヤー
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インレー湖の上で一番大きい寺、ファウンドーウー・パヤーに付いた。人工の島とは思えない大きな建物で人も沢山 寺院には5体の本尊があり、ミャンマー内でもかなり有名らしい。なぜかポッパ山の寺に、ここの本尊のフェイクがあり、ガイドのジニーさんがこの本尊をトテモ有名ですよーぜひミテくださいーと言っていた。

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ご本尊のはずだが、饅頭みたいになっている。
もともとちゃんとした仏像だったが、金箔を貼るとご利益があるということで、長い間どんどん貼られた結果、このような形になったとのこと。つまり、すごくご利益があるということなのだろう。
大阪の法善寺横丁にある水を掛けまくられて苔だらけになった水かけ地蔵を思い出した。
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中に入ると高い天井に金箔が塗られた大きな空間。真ん中にご本尊が置かれた場所がある。
一段高くなっていて、信者の方が金箔を貼っている。
女性の方はここに入れないらしい。
やはり静かに祈りを捧げる人が後を絶たない。ここでまた台湾人か香港人(話声が小さいので大陸系ではなさそう)のNikon&Canon軍団に遭遇する。もしかしてバガンと同じ人達かも。
一方僕はここの床に安Canonカメラを見事に置き忘れて、親切なミャンマーの方に教えてもらった><
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生活必需品を売るマーケットも併設されていた。やはりここは人々の生活の中心の一つとなっていると伺える。

 

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次に行く途中水上の畑の横を通った。ガイドブックや旅行記によると、トマト畑らしい。
インレー湖はかなり浅いからこういう畑も可能なのだろうか。一体どうなっているのか想像もつかない。
嵐が来たらそのまま流されて行ったりしないんだろうか。

 

ガーペー僧院
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畑を過ぎると「ガーペー僧院」に着いた。ここには猫が沢山いて、猫が飛んで輪をくぐるという芸をすることで有名という、よくわからない僧院だ。いくつか仏像などもあるが、全体的に古さが目立つ。
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猫の輪にくぐらせるのは、別に宗教的な意味合いは無く、なんとなく暇だったからという定説らしい。
ちなみにこの日観光客があまりに少なく、めんどくさいのかやっていなかった。それほど猫の輪くぐりを見たいわけでもないので、まあいいかと適当に猫を追い掛け回して遊んでいた。
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この黒い子が、葉っぱと戯れていたので、葉っぱを掴んでくるくるしたりして楽しかった。 動画を撮ったのに保存できていなかった…
その後しばらく辺りの風景を見ていたり、お寺の人たちが生活しているのを木の下でぼーっと眺めていたりしていた。

 

船に戻ると無愛想な運転手が「ネクスト!ホテル!」とか言い出した。あれ、出発する時にはnear restaurantとか言っていたのに、いいやもうめんどくさい。まだ正午にもなっていなかった。部屋に入れなくても、ロビーとかでボーっとしてればいいやと思い、そのままにしておいた。
ホテルはすぐついて、本当に正午前に着いてしまった。
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今日泊まるのは湖上のホテルの「ミャンマー・トレジャー・リゾート インレーレイク」というところ。ミャンマートレジャーリゾートというのはミャンマー内にいくつかあるチェーンホテルで、政府が運営に関わっているとどこかに書いてあった。写真で見る限り、どこも立派なホテル。本当はインレー湖で一番有名な「インレー・プリンセス」に泊まりたかったのだが、工事中らしい。
ホテルの領域にボートが着くと、小さい湖上小屋から人が出てきて、ボートの前に乗って、運転手はエンジンを消した。エンジンの音がホテル内のゲストの耳障りにならないように、一定の領域ではエンジンを止めるらしい。
その割には翌日早朝にボートの下を一般の漁の人がボボボボボとエンジン全開で駆けていったんだけど。。。
それはおいておいて、ボートの前に乗ったホテルの人が、ホテルの入り口までは手漕ぎですすめる。