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さわやかトラウマ一人旅日記

音楽が好きな30代男がぼっちを極めるため、世界や国内をヤケクソ気味に一人旅をしたその記録です!

おじさんぼっちでローマの休日7 ローマ・オペラ座でバレエ鑑賞&バスとトラム

2013イスタンブール・イタリア編 ローマ

 終わって外に出てもクラシックの世界

貧すれば鈍すという言葉があるように、急すれば鈍すという言葉あるのではないのだろうか。聞いたことが無いけど。

とにかく急いでいた。

もう開演時間である17時半にオペラ座に着くことは間に合わないのではないだろうか。せめてチケットさえ持ってこれば、市内観光からそのままオペラ座に行けたのに。僕は後悔していた。

アパートの鍵が苦手なタイプで、何度か練習したのに、部屋の鍵がなかなか開かない。外の入り口、中の階段、部屋、3つも鍵がある。まあ日本でも似たようなものか。

しかもこんな時になかなか鍵が開かない。もうだめだ。

右へ回して何回か回して左へガチャリ。開かない開かない。本当にもうだめだ。

いや、開いた。よかった。 後でもう一度練習しよう。

 

アイロンをかけておいたシャツを着て、ネクタイを締めて、チケットを手に取ってすぐにまたアパートを出た。

さっと来た道を戻って、トラステヴェレ大通りにあるタクシー乗り場で運転手に「あー オペラ?オペラ?テアトロ デ オペーラ?」とまくし立てると「アーッテアトロオペラ?」みたいに通じた。

ローマのタクシーは思ったより?まともでメーター制で車内も清潔だった。メーターの筈がいきなり交渉してくるバンコクのタクシーや、ニセブランド店に連れていこうとするソウルの観光客用タクシーとは違う。

 

外国でクラシックのコンサートに行くのが夢だった。

演奏者は一流の人が日本に来てくれるので、そういう問題では無くて、シチュエーションの問題でそう思っていた。

2011年に現役ピアニストの中でも一番位が高いとも言えるマウリツィオ・ポリーニが来日した時、チケットがかなり高かったけど、せっかくだから!と観に行った。サントリーホール

演奏は素晴らしくて心の底から感動した(特にブーレーズのソナタ2番)

「こんな素晴らしい演奏の後に穢れた電車なんてものには乗りたくねえ!」と家まで歩いていくことにした。

しかし四谷のあたりで疲れてしまい、総武線に乗った。そうすると酔っぱらいがカップ酒を煽ってクダを巻いていたかと思うとイビキをかいて横になって寝始めた。

カップ酒の空き瓶がゴロンゴロンと自分の足元に転がってきた。「これじゃあ・・・駄目だ・・・」と思った。

やっぱりコンサートの後のシチュエーションも大事だ。

上野の文化会館にもよく行く。上野公園は素敵だけど、街は演歌とかAKB48とかそういう世界。AKBのコンサートの後だったらそれでも別にいいんだけど、ヨーロッパだったら、コンサートを聴いて外に出てもクラシックの世界。これだ!

 

そんなわけで今回の滞在はコンサートに沢山行こう!と思ったが、期間内あまりコンサートが開催されていなかったのと、スケジュールの都合で2回だけになった。

 

TIPS:ローマ:オペラ座のチケットの取り方

  • ローマ・オペラ座の公式HPからリンクされている「LisTicket」で取りました。
  • http://www.listicket.it/
  • 音楽の他、展示会やスポーツのチケットも取れるみたい。セリアAのチケットも売っているので、サッカーファンにもおすすめ
  • 英語のナビゲーションあり。
  • 流れはサイトに会員登録(簡単)→チケットがほしい公演を選ぶ→席のカテゴリを選ぶ→席の位置を選ぶ→クレジットカードで決済→チケットがメールorサイト上で発行される→チケットをプリントアウトする→会場に持っていく
  • 全然簡単でこれでいいの?って感じだった。席はよくわからなかったけど、一番高いカテゴリを選んだ。それでも60ユーロ!安い〜!ちなみに他のクラシック・コンサートもこのサイトでチケットを取った。
  • ちなみにオペラ座で見たのはバレエの公演。この時期オペラはやっていない。バレエはあんまり人気が無いらしい…。オペラの公演はチケットがすぐ売り切れるらしい。

 

ドジっこおじさん本領発揮

ない!

タクシーでガサゴソし始めた。不穏な空気を感じたのがバックミラー越しに運転手と目があった。

チケットがない!プリントアウトしたチケット。確かに持ってきたのに。無い。右のポケット左のポケット、ズボンのポケット、全部見たけど全然無い。

馬鹿じゃないのか、僕は自分を責めた。馬鹿であほでうんちだ。頭が悪い、注意力が散漫でテキトーでとにかくダメだ。

どうしよう、と思った。このまま黄昏てローマの街をさまよい歩こうかと思った。

しかし、オペラ座に着いてしまった。

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開演時間まであと15分くらいだった。

中に入ると人で賑わうチケット売り場みたいなところがあった。

「こんなはずじゃなかったのに‥」と思いつつもとりあえず並んだ。自分の番が来た。意を決して「アー ドゥユーハブ トゥデイチケット?」とか聞いてみると「イエース」とどれにするか指さして、みたいな感じで座席表が映ったパソコンの画面を見せてきた。じゃあここでと真ん中の方を指を差すと、サッとチケットが出てきた。45ユーロ。

結果オーライだ。

いい言葉だ。

結果オーライとして、これまでの経緯を全て忘れることにした。

1人旅は誰が自分を励ましてくれたり、雰囲気を良い方向に変えてくれる人がいない。

だから、自分で自分をコントロールするしかない。全てのトラブルは忘れよう!ハイ忘れた!全部忘れた!

僕は優雅にやってきた旅人。ちょっとネクタイ締めてやってきたんだからね。フフフ。アハハ。順調順調!大丈夫きっと大丈夫!ちなみに客の服装は皆、思ったよりラフな格好で、まあ日本と同じくらいだった>< 服装はそれほど気にする必要はなかったのだ。 

 

ドン・キホーテに自分を見る

バレエの演目はミゲル・デ・セルバンテスの小説「ドン・キホーテ」を元にしたバレエでレオン・ミンクス作曲。

クラシックで「ドン・キホーテ」といえばリヒャルト・シュトラウスの交響詩で、勉強不足で恥ずかしいのだけれども、「レオン・ミンクス」ってチケットを取るまで知らなかった。

見ることが決まった後に、日本で「ドン・キホーテ」のバレエ音楽を聴いてみたんだけど、随分古臭いというか、スタンダードというか踊りやすそうであるけれども、音楽としてはちょっとつまんないかなと思った。

レオンミンクスはウィーンの人らしく、スペインの話なんだからファリャとかトゥリーナとかが作ればよかったのにと思った。もうどちらもとうの昔に死んでいるからどうにもならないけど。

とはいっても「ドン・キホーテ」の話は好きなので、楽しみだった。

騎士道物語を読みすぎて、現実と幻想の世界の区別がつかなくなった、頭のおかしいドン・キホーテおじさんが繰り広げる珍道中。僕の頭はおかしくないけれども(絶対おかしくない!)なんだかドン・キホーテは自分と似たところがあるような気がしてしまう。

45ユーロの席だけど、これ以上の席があるのかというくらいに、良い席だった。非常に見やすい。こんな良い席でバレエを見たことが無い。

ドン・キホーテの物語だけれども、バレエでおじさんがズンズン踊るわけにもいかないのか、話は周りの若い男女がメインで、踊りもその男女が中心という感じ。

 

踊りに関しては素人なのでよくわからないけど、バレエを見るのは好きだと思った。音楽と同じで振りにも流れがあって、時間で表現するものなんだと思った。

全4部あって、全て若い男女の恋愛中心に続く、ドン・キホーテおじさんは一応出てくるけどお飾りで蚊帳の外って感じ。ますます同情してしまう。僕も蚊帳の外><

3部には有名な「ドン・キホーテの頭が本格的におかしくなり、風車を巨大な敵と勘違いして突入する」という場面があった。僕も気をつけなくちゃなと思った。

 

やはりイタリアンというか観客のノリが良い。ソロの舞踊の後に「ブラヴォ!」と自然に叫ぶ。女の人は「ブラヴァ」だという説もあるけれど、周りの女の人はブラヴォーだった気がする。日本人とは違ってスルっと言う。

日本人のブラボーはもちろん心から言っているのだろうけど、「ブラボーって言うの恥ずかしいけど、それを乗り越えて叫んでまーす!」という重みがある気がする。こちらはその重みが全く無い。あら素晴らしいブラボーってスルっとしてる感じ。

 

個室というか、個別にわかれた席のところで小さな女の子がノリノリで見ていた。一緒に踊っている感じ。日本じゃありえない。しかしこれもいいと思う。会場では子供の姿をよく見た。将来のプリマドンナがこの中から生まれるのかもしれない。

 

アンコールは無くて、サラっと終了した。びっくりしたのは、最後の最後は指揮者がピットから舞台にあがって、キャストと手をとって、観客に礼をしていた。その姿がシュールで面白かった。オーケストラの演奏もうまかったし、踊りは素晴らしかったので、満足した。

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終演後だったら大丈夫かなと思って、写真を取った。思ったより小さいけれどもその分見やすい感じの素敵な会場。これぞオペラ座!こんなところでPVを取ったらきっと素敵だろう。

外に出ると、そこは上野や六本木の街ではなく、ローマの街だった。

クラシックの世界がそこに広がっていた!ドリームズがカムでトゥルーだ。

まあ、ドン・キホーテはスペインの話でここはローマだけれども細かいことは気にしない!ここはクラシックの世界!

やはり次はプッチーニのオペラ(できればトスカ)がここで見たいと思った。まあでも今日のところは満足満足。問題ない。 

オペラ座から歩いてテルミニ駅まではすぐだった。この辺りは治安が悪いらしいので、一旦アパートまで帰ることにした。バス、トラム初体験である。

これが結構大変だった。システムがよくわからない。

 

 

Tips ローマ バス・トラムの乗り方

  • バス、トラムのチケットは「タバッキ」と呼ばれる売店か、バス、トラムの中の自販機で買うらしい。しかしバスの中で買っている人を全く見なかった。
  • チケットを運転手等に見せる等は全く無く、乗る前とかの改札も無い。
  • チケットは乗った後にバス、トラムの中にある刻印機があり、そこで時刻を打刻する(1回券で70分?有効な券らしい)
  • 降りる時も何もない。いつ誰がチェックするのかというと、「たまに」検札の人が乗り込んできて、ちゃんと打刻してないと罰金を取られるらしい。
  • たまにとか言われても…って感じだけど自分は一度も無かった。
  • 「ローマパス」は刻印機の下のスピーカーみたいなところにピッとかざすだけでOK。1回やればあとは3日間やらなくて良いと思う。
  • ちなみにトラム、バス停ともにアナウンス等何もなし。初回はちょっと辛い‥。
  • 日本と同じでトラムは駅で必ず止まる。バスは降車ボタンあり。
 
うーン適当すぎる!これでいいのか!?
国営ではなくATACという企業が運営しているらしいけど、こんな適当でいいのか。殆どが定期券の人なのかもしれないけど、刻印機で打刻している人は見なかったし、打刻しようにも混んでいて、そこまで行けないという時もあった。このシステム破綻していると思うんだけど…。
 
ちなみにテルミニ駅から、トラステベレまではバスだと「40番」「64番」のどっちかに乗って「アルジェンティーナ広場」(トラムがここから出ているのでそれを目印に降りる)で降りて、トラム8番に乗って、すぐ付きます。自分はトラム駅が凄く近かったので便利でした。
また「H」の番号のバスでトラステベレまで直通で行けます。時間はどちらも約30分といったところ。距離に比べて道がウネウネしている&遠回りなので時間がかかる。
アルジェンティーナ広場のトラムとバスの接続はとても良くて待つことは殆どなかった。
 

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帰って一息ついた後、まだ時間もあったし、ご飯を買うためにトラステヴェレの街へ出た。細い路地に沢山の人。見たところイタリア人が多い。無数にあるレストランや、飲み屋を目当てにやってくる。みんな楽しそうで、仲間に入れはしないけど僕も楽しくなる。こういうところでサッサと地元の人と仲良くなるスキルのある人はすごい。そういう人がコミュニケーション能力が高いというのだろう。僕はてんでダメだけどまあそういう性格なのだから仕方ない。イタリア人と仲良くなった妄想をして楽しむ。

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アパートから歩いて10分くらいのところに、美味しそうな持ち帰りピザ屋を見つけた。よく見るとラザニアが置いてある。迷っていると英語で「おいしいよ」なんて声掛けてくれるから、買って帰った。親切にスプーンまで付けてくれた。

冷めないように早歩きで帰ったけど、また鍵開けに難航して、ちょっと冷めちゃった。レンジで温めなおして食べた。ピザもラザニアもサラダも美味しかった。

明日はフィレンツェに行く。